遺伝性乳がん卵巣がん診療の保険適応について Part3
前回の記事で紹介しました、
遺伝性乳がん卵巣がん症候群(HBOC)の診療の保険償還の件の続報です。
今日の中医協の資料で、それぞれの診療報酬点数が示されましたのでメモします。
https://www.mhlw.go.jp/content/12404000/000593368.pdf
(新設)BRCA1/2遺伝子検査 2 血液を検体とするもの
20,200点
(新設)【がん患者指導管理料】ニ
医師が遺伝子検査の必要性等について文書により説明を行った場合
300点
(この二って、2じゃなくて、イロハの二だったんだ・・・)
(新設)遺伝性腫瘍カウンセリング
1,000点
遺伝カウンセリング
1,000点
リスク低減乳房切除術
結局いくらになるのでしょう?
再建も行う場合は「K475 乳房切除術」+「組織拡張器による再建手術(乳房)」の点数になるでしょうか。
これは要確認。
リスク低減両側卵巣卵管切除術
これは「K888 子宮附属器腫瘍摘出術(両側」の点数?
これも要確認。
乳房MRI検査
何テスラのMRIで撮影するかによって変わるんですね。施設によって異なると思います。
1.5テスラのMRIだとすると、
「E202 磁気共鳴コンピューター断層撮影(MRI撮影) 1.5テスラ以上3テスラ未満」+「乳房MRI撮影加算」?
これも要確認。
ひとこと
乳がんの遺伝を心配している患者さんにとって最もインパクトのある情報は、
「BRCA遺伝子検査はいくらか」だと思います。
3割負担の場合、約6万円ですね。
決して安い金額ではないですが、
これまで20万円程度かかっていた検査ですので、
ぐっと安くなった印象はあります。
あと、個人的には
【がん患者指導管理料】ニ
医師が遺伝子検査の必要性等について文書により説明を行った場合
300点
について、
他のがん患者指導管理料には、「看護師と共同で」や「薬剤師」といったコメディカルの併記があるのに、「遺伝子検査の必要性の説明」はだけなぜ医師だけなんだろう?
とふと気になりました。
“医師の説明の場に遺伝カウンセラーがいてもいいよ”、という余地を残してくれているのかなと(勝手に)肯定的に受け止めておこうと思います。
今日も読んでいただきありがとうございました。
井令 咲絵(いれさき)